楽天市場で転換率を上げるために今スグできる2つの施策
楽天市場に限った話ではないですが、ECサイトで売上アップを図るためにはまず、「売上を構成している要素は何か」を十分に理解しておく必要があります。
ECサイトにおいて売上を構成している要素といえば次の3つです。
- アクセス人数
- 自社のECサイトを訪れたユーザーの数
- 転換率(コンバージョン率:CVR)
- 自社のECサイトを訪れたユーザーのうち、コンバージョン(購入)に至った人の割合
- 客単価
- ユーザー1人あたりが1回の購入で支払う金額の平均
数式で表すと以下のようになります。
アクセス人数×転換率×客単価=売上
たとえば、ひと月あたり10万人のアクセスがあるECサイトで、転換率が3%、客単価が5,000円だった場合、売上は1,500万円となります。
計算式:100,000(人)×0.03(3%)×5,000(円)=15,000,000円
もしECの売上を2倍にしたいと考えたときには、アクセス人数を2倍にするか、アクセス人数は現状維持のまま転換率を2倍にするか、客単価を2倍にすればよいのです。
またアクセス人数を1.2倍、転換率を1.5倍、客単価を1.11倍といった具合に、それぞれの要素を少しずつ向上させるのでも売上2倍という目標はほぼ達成できます。
(100,000×1.2)×(0.03×1.5)×(5,000×1.11)=120,000×0.045×5,550=29,970,000円≒30,000,000円
このように売上アップを図る際には、3つの要素のどこを伸ばすかを計画したうえで、それに向けた施策を打つのがセオリーです。
そこで本コラムでは、この3つの要素のうち「転換率」に絞って、楽天で転換率を上げるための具体的な施策を2つご紹介します。
転換率アップ施策①:イベントキャンペーン
楽天市場では定期的にさまざまなイベントが開催されています。『楽天スーパーSALE』や『お買い物マラソン』、『BLACK FRIDAY』はその筆頭で、楽天市場をよく利用する方ならおそらく皆さん、「その日に向けて欲しいものをピックアップしてまとめ買いした」経験があるのではないでしょうか。
このような楽天市場が主催するイベント向けのキャンペーンに乗らない手はありません。商品をよりお得に購入できることから、イベント日には転換率が上がりやすくなります。
【楽天市場内の代表的なイベント例】
- 定期イベント
- ワンダフルデー(毎月1日)
- 5と0の付く日(毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日)
- ご愛顧感謝デー(毎月18日)
- 大型イベント
- 楽天スーパーSALE(3月、6月、9月、12月)
- お買い物マラソン(ほぼ毎月)
- BLACK FRIDAY(11月頃)
- 楽天大感謝祭(12月頃)
- 超ポイントバック祭(不定期) など
具体的な施策例としては、上記のイベント期間に限定して、ポイント〇倍、クーポン配布の特典を付けるなどです。
クーポン特典は転換率を上げるための常套手段ですが、割引率や割引額を決める際には少し慎重になったほうがよいでしょう。破格にすれば転換率は向上するでしょうが、特典が付かない日には全然売れないようになってしまう恐れがあります。
意図していなくても、「特典が付いてお得!」から「特典が付かないから損…」という心理を誘発するようになると、そのような状態に陥る可能性があります。
そのさじ加減が難しいところですが、経験からお伝えすると、割引率や額の大小よりもとにかく、イベントに沿ったキャンペーンをやっている、そしていつもより少しお得に買える状態になっていれば十分だと思います。
その際、キャンペーンの訴求もお忘れなく。「商品名にキャンペーンの内容を入れる」ことと、「該当キャンペーンのバナー設置」は必須と言っても過言ではありません。
転換率アップ施策②:レビューキャンペーン
お客様がレビューを書いてくれたら、特典としてクーポンや景品をプレゼントする、いわゆる「レビューキャンペーン」も効果的です。上で紹介した楽天主催のイベントとは異なり、店舗独自で行うキャンペーンでもありますから、商品ページなどでレビューキャンペーンを告知することで、競合店舗との差別化になり得ます。
実際にさまざまなジャンルの楽天ショップがすでに実施しているようです。ちなみに当社も楽天市場では2018年から行っています。
競合店舗との差別化による転換率アップもさることながら、やはりレビューキャンペーン施策を行う一番の目的は「レビュー件数増加による転換率の向上」です。
特に初めて利用するお店で商品を購入する際には、多くのユーザーはレビューの内容を参考にしています。実物を手に取って購入することができないネットショップにおいて、レビューは貴重な情報・判断材料。ユーザーの購入意欲を後押しし、ひいては転換率の向上が期待できます。
実際に当社の例では、レビューキャンペーンを始めてすぐには転換率向上の効果は見られなかったものの、キャンペーン施策開始2年目の2019年度と4年目の2021年度の転換率を比べると、約1.42倍アップしていました。
ただこのレビューキャンペーンには課題があります。それは「運用の大変さ」です。
レビューを書いてくれた方に対して、レビュー特典として設定したクーポンや景品を送るためには、日々レビュー状況を確認して、レビュー投稿者がキャンペーンの対象者であるかの照合作業をする必要があります。もしチェックミスや、特典の送り漏れが発生した場合には、かえってお客様に悪い印象を与えてしまいかねません。
そして売上が上がれば上がるほど、この課題は無視できないものになっていきます。
レビューキャンペーンの“ベストパートナー”
そのような課題を解決するのが、ぷりふあ人形 楽天市場店を長年運営している当社が開発した『ラクラクあつまレビュー』というレビューキャンペーン特化型の業務効率化ツールです。
このラクラクあつまレビューを使うとたとえば、お客様からのレビュー投稿を確認し、レビュー投稿者と特典対象者を照合するといった作業が全自動化されます。
したがって、上で挙げた問題は一気に解決。そのほか、「フォローメール・受付完了メールの自動送信」「レビュー特典のクーポン自動発行」など、レビューキャンペーンに関わる事務的な作業を自動化するシステムとなっています。
概要をまとめた専用WEBページがございますので、レビューキャンペーンをご検討の方はこちらもぜひチェックしてみてください。
専用WEBページ:ラクラクあつまレビュー
まとめ
今回ご紹介したのはどちらも、楽天市場で店舗運営している私たちが効果があると実感した施策です。ただ何かしらの策を講じる際には多くの場合、それなりのリソースが必要になります。施策に対応したツールなどを活用しながら、効率よく転換率を上げて、売上アップを図ってみてはいかがでしょうか。
この記事は2022年10月時点の情報です。